セントの死

7月末に星セント星セント・ルイス)が56歳で亡くなった、という死亡記事を見たとき、
とても残念な気がした。私がTVを見出したころにはもうそんなに活躍してなくて、ビジュアル的にもあまり好きではなかったのだが、彼らがかつて「ゴドーを待ちながら」を上演した、ということを知ったときに、今で言う、へえボタンを20回押したい気分だった。
そのことを教えてくれた演劇の先生は「「ゴドーを待ちながら」は漫才のテンポでないと上演は成功しない」とも言っていた。
そのころ、有名な演出家で有名な役者の演じた「ゴドー」を見たが、つまらなくて、これは一体どのような役者と演出があれば面白くなるのか疑問だった。
そうか、漫才師がやればよかったのだな。
漫才師の演じる「ゴドー」をとても見たいと思ったし、それを(おそらく)6〜70年代に演じた
セントルイスをスゴイなと思った。
もう一度再演して欲しいといつも思っていたら、セント氏が亡くなって、それも永遠に見れないと思うと非常に残念だ。死亡記事には「彼らはイオネスコの戯曲を上演」ともあった。

もし漫才師が「ゴドー」を演じるなら、だれがいいかな、と時々考えるのは楽しい。
今空前の若手芸人ブームだが、この中で「ゴドー」を演じてくれるような
キトクな芸人さんはいるかしら。
芝居、と思わないで、「これはコントの台本」と思って演じてくれればいけるんじゃないか。