ろしやのえほん

saezuri19632004-08-17

目黒庭園美術館で開催中の「ロシア絵本の世界」展を先日見てきた。
色がキレイ、絵がかわいい、特にロシア人は猫と熊を書くのが上手。
マヤコフスキーが詩をつけた絵本、「何になる?」は当事読んでたら絶対
フリーターにはならなかったと思う。
ちょっと前に村上龍の「14歳のハローワーク」が話題になったけど
それをずっと前にマヤコフスキーがやってたのだ。
マヤコフスキーの場合は「17歳になったら何になるか?」という
オープニングだったけど。

見終わったあとで夫と「スターリンがねえ。。。」とため息をついた。
スターリンさえいなければロシアの芸術はもっと洗練されて
今の北欧デザインに負けず劣らすのレベルに行ったかもしれないと思うと
ああ、もったいない。
絵画だけでなく、建築も、文学もロシアの芸術一般は全て30年代以降に
つーまんなくなっていくのだ。

今ロシア語を教わっている先生もこの展覧会を見に行ったそうだが
「ナツカシカッタデス」とおっしゃっていた。
(懐かしい、という言葉はロシア語にないらしい)
もちろん、先生が読んだ絵本は、展覧会に展示してあったおしゃれで
大胆な絵のものではなく、文章だけが同じで、絵が社会主義リアリズムの
ちょっともおもしろくないものだったと思うけど。