父、帰る 続き

タイトルが「父、帰る」と「、」が入っているのは
菊地寛の「父帰る」からクレームがつかないためなんだろうなあ、
とか思いつつ、本編を見た二日後にメイキング映像を見ていたら
ベネチア受賞のシーンがあって、主人公の三人(父、長男、次男)
のうち、父、次男の役者しかいなかったのでなんでだろ、と思ってたら、
長男役のウラジーミル・ガーリンくんは受賞の二ヶ月前に
ペテルブルグの湖で死んでしまったと、テロップが出ていた。
メイキング映像の中で、彼は役者をめざして
オーディションを色々受けてるけどいつも良い返事が来なくて、
この映画でも普通に演技をする、というより
役になりきってしまわないと動けないタイプの
いわゆる不器用な役者のようだった。
でもそれがとても良い映画に出来上がって
世界的に評価されてたくさんの人に見てもらえて
「生きた証拠」がこんな形で残って、
とこの後のシメの言葉が出てこないなあ。
「地獄に仏」とも違うし、ううむ、困った。
最近本当に適切な言葉が思い浮かばなくてこまる。
本を読んでないせいかな。授乳中は記憶とか集中力が
落ちる、というけど、このままなしくずしに
てきとーな浅い言葉しか出てこない人になってしまったらどうしよう。