MOTにて

ムスメと自称ムスメの乳母と3人で
木場の現代美術館(MOT)に行く。
「Space For Your Future〜アートとデザインの遺伝子を組み換える」
というタイトルで、デザイン畑の人が30人程で
なんらかの芸術表現を、ということらしい。
何の予備知識もなく行ってみた。


インスタレーションと子供は良く似合う。
写真撮りたかったけど、日本の美術館は撮影禁止が基本。
あと作品に触れるべからずなので
ムスメは注意されっぱなしでけっこうなストレスだったかもしれない。
あと2〜3回「触ったらダメ」と言ったら泣いてたな。


出品者が30人だからそこそこ小さくまとまるので、
大人だとちょっと持て余すのね。
だから小さい子どもがちょうどいい。
あと出品者がデザイナーということで、
ひりひりした感じがあまりないし、
「これはどっかでだれかが随分前にやったことじゃないかなあ」
という既視感も否めない。


ビデオ作品というのも、ナムジュンパイクとかブルースナウマンみたいな
破壊力のあるのはないなあ。
唯一、アピチャッポン・ウィーラセタクンのビデオ作品が
ツボだったので解説を見たら、廃虚ホテルが舞台だった。
じっとりとした不安な映像がアジア人らしい。
これだけはもっと長く見てたかったな。
あと蜷川実花の小部屋はお馴染みの蜷川実花カラーの金魚が並び、
目新しくはないが、赤い服のムスメがぴったりで
あそこももっと長居したかった。


タナカノリユキが、沢尻エリカを100のシチュエーションで
撮った写真を並べてたけど、
シンディシャーマンや森村泰昌の域には全然達してないわけで。
正直、沢尻エリカじゃないが「別に」「特に」という感想しか抱けず。
表情がほとんど同じだし。


エルネスト・ネトのフィトヒューマノイドという
ビーズクッションの作品は面白かったけど、
色と形が全部同パターンの必要はあるのかな。
SANNAのフラワーハウスはかわいかったが
建築展示品としてはいいけど、そこまで。


なーんてね。言いたい放題。
しかし、どこのスタッフも子連れが来ると
「作品にさわるな」目線で追い掛けられてしまうのだけど
インスタレーションにちょこっとさわったくらいで
その作品の何かが損なわれるのかしら。
手に届くとこに置くのならそれなりのことを
しといてくれんかね。